洗顔をして水気を押さえた後、白いものが肌から、とくに小鼻周りから出ていて驚いたということはありませんか?
これは「角栓」と呼ばれるものです。
角栓は困ったことに開いた毛穴と同じく、肌の見た目を汚くしてしまうものでもあります。
正しいケアをおこなわずに一時しのぎの対処を続けていたり過剰にケアしたりすると、酸化して毛穴の黒ずみになってしまいます。
この記事では、やっかいな白い角栓が出てくる原因やその対処法についてご紹介しましょう。
1. 洗顔後に小鼻に白い角栓が出てくる原因
洗顔後に目にしてしまうとガッカリさせられる角栓。
まず、角栓の正体について説明しましょう。
① 「角栓」ってなに?
角栓とは、顔の毛穴に詰まった皮脂や角質のこと。
角栓を肌の脂分が固まってできたものと考えている人は多いようですが、これは誤り。
厳密には皮脂の割合は少なく、角栓の成分のほとんどは要らなくなった角質細胞のケラチンタンパク質でできているのです。
要は、
「皮脂と古い角質が混ざり合ってできたもの = 角栓」
ということです。
放っておくとニキビの原因にもなるものですが、実は毛穴を外部の刺激から守る働きもするものなのです。
そのため、角栓はなければよいということではありませんし、一切の角栓を取りのぞくことも不可能です。
角栓は毛穴のターンオーバーのプロセスで必ずできるものでもあるからです。
では角栓の何が問題なのかというと、毛穴の全体をふさいでしまうくらい太くなってしまうことなのです。
余談ですが、お風呂で湯船に浸かったり汗をかいたりすると、皮膚の角質がふやけてきます。
できたばかりの角栓はやわらかく水分を吸収してふやけやすいものでもあるのです。
洗顔後にお目にかかることがあるのは、このふやけてニョロッと白く毛穴から顔をのぞかせている角栓です。
② 角栓ができる原因
角栓とはなにかがわかったところで、それができてしまう原因をご説明します。
本来であれば毛穴に汚れが溜まっても、適切な洗顔や正常なターンオーバーによって自然と取り除かれてしまうものです。
ですが「何らかの原因」によって毛穴の汚れがきちんと落とされず、古くなった角質も皮膚の残ったまま一緒にとどまってしまうことがあります。
さらにその上からメイク汚れや外気の汚れなどが重なってさまざまな汚れが混ざり合ってしまうわけです。
その結果できあがるのが、毛穴全体をふさぐ太い角栓なのです。
角質ができる「何らかの原因」には、
- ターンオーバーの乱れ
- 毛穴の開きが大きくなること
- 洗いすぎなどの過剰なケア・または保湿しないなどスキンケアの不足
- 油分の多い化粧品(基礎・メイク用品とも)を多用すること
などが挙げられます。
ちなみに肌を汚く見せる固い角質ができる【具体的な一例】では、
↓
② 肌が乾燥しやすくなり、ゴワつきが出てくる。さらに乾燥が進むと毛穴の開きが広がり目立つようになるので汚れも詰まりやすくなる
↓
③ ターンオーバーが早いので古くなった角質が落ちにくくなり、それが肌の皮脂と混ざり合って太い角栓のできあがり
↓
④ まだ剥がれる段階ではなかった状態の角質細胞を道連れにして、より大きな角栓をつくる悪循環を広げる
という流れになります。
また、小鼻を含むTゾーンは活発に皮脂が分泌される部位でもありますね。
スキンケアが間違っていなくてももともとの肌質が脂性肌(オイリー肌)の人の場合、ストレスなど刺激を受けることが原因になってさらに皮脂が分泌されると毛穴の開きにつながります。
そして結果的に角栓ができやすくなることもあります。
なお、加齢が要因となってターンオーバーが遅くなることも角栓ができやすいといわれます。
古くなった角質が皮膚に残りやすく、落ちにくくなるからです。
年齢を重ねた人が角栓で悩みを抱えている場合は、スキンケアが不足しているのかもしれません。
2. 洗顔後に小鼻に白い角栓が出てくる場合の対処法
これまで角栓ができる原因を見てきました。
では白い角栓が洗顔後に出てくる場合、どう対処したらよいのでしょうか。
先に結論をいいますと、「放置しておく」のが最善の対処法です。
ですが、「時間がかかる対処法」であるということは事前にしっかり理解しておく必要があります。
角栓ができてしまうのは、肌の状態がよくないことがそもそもの原因です。
もっといえば、角質層の質が悪いほど角栓はできやすくなってしまうものです。
角質層の質がよくないとはどういうことなのかといえば、過剰なスキンケアで肌を乾燥させたり荒れさせたりしてダメージを受けてしまった状態のことです。
そんな傷んだ肌を回復させるためには、なによりも余計な刺激を排除すること。
洗いすぎないように、正しい洗顔と保湿ケアを根気強くつづけて、角栓の解消を促しましょう。
小鼻を汚く見せる固い角栓を根本から改善するためには、傷んだ肌を再生してあげることが最優先。
その方法はシンプルです。
② 毛穴で引き抜くなど、一時しのぎの角栓ケアをしない
これらをしっかり守って「角栓自体は放置しておく」ことがポイント。
すると、ターンオーバーと一緒に自然に体外に排出されていつの間にかキレイに消えていることも期待できますが、最低でも1か月はかかることを心得ておきましょう。
例外として、どうしても角栓が気になる場合は、蒸しタオルやお風呂で小鼻を蒸らして温めてから植物油脂のオイルなどを使ってごくやさしくマッサージしてあげましょう。
これで取れれば問題ないですが、取れなかったらまだ角栓が落ちる時期ではなかったとあきらめて再び放置しておきましょう。
注意してほしいのは、角栓が気になるからといってしごくように小鼻を洗ったり、ピーリングなどのスキンケアでムリヤリ落とそうとしたりはいけません。
いうまでもありませんが、毛穴パックなど論外です。
小鼻が汚く見えてしまうので気になるのはわかりますが、ムリに落とそうとするとそれが原因となって角栓が太くなり悪化することにもなってしまいます。
くれぐれもケアのしすぎは避けるようにしましょう。
3. まとめ
固くなった角栓の改善には、適切なスキンケアももちろん大切です。
ですが、最善の方法は「角栓自体は放置しておく」というのは意外な対処法だったでしょうか?
とくに小鼻は顔の他の部位と比べて皮脂の分泌が活発でターンオーバーも早い部分のため、角栓ができやすいといえるでしょう。
そのため毛穴に角栓が固く詰まったりすることがなければ、多少角栓ができても神経質にならないことも大切です。
焦らずに適切な肌のケアを続けることで確実に角栓は小さくなりその数も減ります。
そして気づいた時には自然と解消されているでしょう。それがもっともはやい対処法といえるのです。