ファンデーションをちゃんと塗ったはずなのに気づいたら崩れていてガッカリ…。
といった経験をお持ちの人は少なくないはず。
「ファンデーションをもっとキレイに仕上げたい」「崩れないファンデーションの塗り方を知りたい」と思ったこともあるのではないでしょうか?
ファンデーションはその種類や塗り方で、仕上がりの印象を左右するほど重要なもの。
大切なのは、仕上げたいイメージに合わせたファンデーションを選んで塗り方を工夫することなのです。
そこで今回はファンデーションの正しい塗り方をご紹介します。
1. ファンデーションの種類
主なファンデーションは形状により以下の3つに種類分けされています。
ファンデーションの種類は「肌色・年齢・肌質に合ったファンデーションの選び方」でも詳しく説明していますので参考にしてください。
②クリームタイプ
③リキッドタイプ
順に、簡単に特徴などをご紹介します。
① パウダーファンデーション
オイルフリーのものも多く、軽い使い心地でサラサラ感が特徴のパウダーファンデーション。
肌への負担も少なく、化粧直しが簡単にでき重ねづけにも用いられることが多いタイプです。
厚塗り感が抑えられる仕上がりになるので、薄づきが好みの人に向いているタイプでもあるでしょう。
また、油分がとても少ないので皮膚呼吸がしやすく、肌に負担となる成分も少ないことから敏感肌の人におススメのタイプともいえます。
そして皮脂を吸収して肌のホコリ避けにもなります。
ニキビや吹き出物など肌トラブルに悩む人にとっては必須アイテムともいえるでしょう。
携帯に便利で化粧直しにも手軽に使える反面、クリームタイプなどと比べると肌にはなじみにくくメイク崩れしやすいというデメリットがあります。
ですがそのデメリットも塗り方次第でキレイに仕上げることはできます。
仕上げたい目的に沿った、道具を上手に使った塗り方をのちほどご紹介しています。
② クリームファンデーション
油分量が多い性質からカバー力に優れ、保湿力も高い特徴を持つクリームファンデーション。
シミやそばかす、ニキビ跡などの肌悩みを目立たなくしてくれる点でとても便利なアイテムといえるでしょう。
より高いカバー力を持つものは、クリームが比較的「固い」ものといわれます。
使用感はなめらかで、乾燥肌に悩む人にとっては特に使い心地がよいファンデーションといえるでしょう。
ですが使われている油分の量が多いために、落とす時に肌への負担が大きくなってしまうものでもあるクリームファンデーション。
敏感肌や乾燥肌の人は洗い過ぎて肌への負担が大きくならないよう、使う量や頻度には注意が必要となります。
③ リキッドファンデーション
リキッドファンデーションは油性成分が液状になっているタイプで、肌への伸びがよくピタッとなじむ感触と透明感のある仕上がりが特徴です。
肌への密着度が高く、美しく立体的に作り上げる作用があります。
そして使い方次第でベースメイクを「薄づき」から「しっかり」までさまざまな仕上がりを可能にするアイテムといわれます。
どんな肌質の人にも使いやすいタイプのファンデーションですが、一方で扱い方を間違えると厚塗り感が出てしまったりムラになってしまったりと、せっかくのメリットが発揮されないことも。
また、脂性肌の人には少々ベタつきが気になる場合もあるかもしれません。
クリームタイプと同じように優れたカバー力を持ちますが、そのため肌への負担はかかってしまいがちになります。
なめらかで伸びがよいためについ厚塗りしてしまうタイプでもあるので、使う量には注意しましょう。
2. パウダーファンデーションの正しい塗り方
まずはパウダーファンデーションの基本的な塗り方をご紹介します。
パウダーファンデーションだけでなく、ルースファンデーションやミネラルファンデーションなど粉末状のファンデーションの塗り方もこちらで確認しましょう。
用意する道具
- しっかりカバーしたい人 ⇒ パフ
ファンデーション付属のパフの使用感などが好みでない人は、別売りのものを求めてもよいでしょう。
なお、パフにはパウダー用とリキッド用・兼用があります。確認して使うようにしましょう。
- ナチュラル感を出したい人や不慣れな人 ⇒ ファンデーションブラシ
パウダーファンデーションの塗り方の手順
※事前に化粧下地を塗っておきます。必要に応じてコンシーラーで肌の色ムラをならしておきます。
① パフもしくはブラシにファンデーションをとる
ファンデーションを一度に取りすぎると厚塗り感が出てしまいます。
「両頬・おでこ・鼻・あご」の4回に分けて付け足すので、つけすぎないように注意しましょう。
- パフの場合
目安量はパフ全体の1/3です。
- ブラシの場合
ファンデーションをブラシにとったら手の甲でくるくると回し、まんべんなくなじませます。余分なパウダーもここで払いましょう。
②「両頬⇒おでこ⇒鼻筋⇒あご(口周り)」の順序でなじませる
出典:youtube.com ※写真はイメージです
ファンデーションはそれぞれのパーツごとにつけ足していきます。
最初につけた部分にはしっかりファンデーションがつきます。
それを活かして顔に立体感を出すためには、顔の内側から外側に向かって塗ることがポイント。
それから小鼻など細かい部分は、
- パフを使う場合は軽くポンポンと押さえるように
- ブラシの場合は丸をくるくる描くように
それぞれ道具を上手に使って肌になじませましょう。
③ 目の周りはパフ(ブラシ)に残ったファンデーションをつける
出典:youtube.com ※写真はイメージです
目元にはあらためてファンデーションをつけ足す必要はありません。
目の周りのメイクが崩れやすいといわれるのは、よく動く部分だからです。
崩れを防ぐために、パフ(ブラシ)に残ったファンデーションを軽くなじませるにとどめましょう。
④ フェイスラインをぼかす
仕上げはファンデーションのついていない面のパフ(もしくは残った粉を落としたブラシ)でフェイスラインから首筋に向かってぼかします。
こうすることで顔が白く浮くのを防ぐことができます。
パウダーファンデーションをつける際のコツは
- 肌の上をすべらせるように塗る
- 上から軽く押さえるようにつける
ことです。
特に乾燥肌の人には上の方法がおすすめ。
肌をこすって摩擦を起こさないようにすることが大切です。
肌のダメージを避けるために意識しておこなうとよいでしょう。
3. クリームファンデーションの正しい塗り方
続いてクリームファンデーションの塗り方をご紹介します。
クリームタイプの特性は油分が多く高い保湿力とカバー力を持つ点。
肌の悩みもしっかりカバーしてくれるメリットを上手に活用しましょう。
用意する道具
目的に応じて使い分けるとよいでしょう。
- しっかりカバーしたい人 ⇒ スポンジ(+手指)
- ムラになりやすい人 ⇒ パフ+スポンジ
- ナチュラルに仕上げたい人 ⇒ ブラシ+スポンジ
クリームファンデーションの塗り方の手順
※事前に化粧下地を塗っておきます。必要に応じてコンシーラーで色ムラをならしておきます。
① 手の甲にクリームファンデーションをのせる
のせる量は製品によってまちまちです。
基本はメーカーなどが推奨している適量を使いましょう。
クリームファンデーションは油分が多く肌の伸びがよいので、使う量は物足りなく感じるくらいでOK。
② 手の甲を使ってファンデーションをなじませる
- 手指の場合
中指と薬指を使って広げる
- ブラシの場合
手の甲でブラシを回してなじませる
- スポンジの場合
先に指先でファンデーションを広げてからスポンジになじませる
③「両頬⇒おでこ⇒鼻筋⇒あご(口周り)」の順序で塗る
出典:youtube.com ※写真はイメージです
ファンデーションは上の順序でパーツごとにつけ足してとるようにしましょう。
一度で多めにつけると厚塗り感が出てしまうので注意しましょう。
両頬など広い部分からファンデーションをのせ、顔の真ん中から外側へ向かって力を入れずになじませます。
- 手指の場合
広い面は中指・薬指を使ってなじませる。小鼻や口元など細かい部分は指を1本だけ使い、上から押さえるように塗る
- スポンジの場合
スポンジの広い面を使って厚さが均一になるように一気になじませる
- ブラシの場合
広い面を使って一気に伸ばし、ブラシの刷毛あとが残らないようになじませる。どうしても残ってしまう場合はスポンジで軽く押さえてなじませる
④ 目の周りはスポンジを使い薄くなじませる
出典:youtube.com ※写真はイメージです
よく動く目の周りには薄くつけましょう。
特に、コクのあるクリームファンデーションは余分につけるとさらに寄れやすくなります。
目元だけでなく口元も、寄れやメイク崩れを防ぐためにスポンジについたファンデーションの残りで上から軽く押さえるにとどめるとよいでしょう。
⑤ フェイスラインをぼかす
まず何もついていないスポンジを使い、軽く肌を押さえて余分な油分をとりましょう。
フェイスラインから首筋に向けてなじませていきます。
より自然に仕上げるには、フェイスラインや生え際など塗っていない部位との境目をぼかすと効果的です。
⑥ 化粧崩れ防止にフェイスパウダーをつける
仕上げにフェイスパウダーを軽くつけます。
ファンデーションを塗るときと同じように、顔の真ん中から外側へ向かってブラシをすべらせるようにつけましょう。
最後にフェイスラインから首に向かってなじませます。
メイクの崩れや肌のテカリを防ぐためと、より自然な仕上がりのためには、フェイスパウダーを使うとよいでしょう。
4. リキッドファンデーションの正しい塗り方
リキッドタイプは油分が高いファンデーションです。
そのため皮脂の分泌量が多くテカリやすい肌の人は、余分な肌の油分を軽くティッシュで押さえ取ってからリキッドファンデーションを塗るとよいでしょう。
この手順をおこなうことで化粧ノリが良くなり、寄れやメイク崩れを防ぐことにもなります。
用意する道具
目的に応じて使い分けるとよいでしょう。
- しっかりカバーしたい人 ⇒ スポンジ(+手指)
- ムラになりやすい人 ⇒ パフ+スポンジ
- ナチュラルに仕上げたい人 ⇒ ブラシ+スポンジ
リキッドファンデーションの塗り方の手順
※事前に化粧下地を塗っておきます。必要に応じてコンシーラーで色ムラをならしておきます。
① 手の甲にファンデーションをのせてなじませる
リキッドファンデーションを塗る際は「薄めに」するのが基本。
そのためリキッドタイプをつけるときはいきなり顔にのせるのではなく、いったん手の甲でなじませてから肌に伸ばすと化粧ノリがよくなります。
- 手指の場合
中指と薬指を使って広げる
- ブラシの場合
手の甲でブラシを軽く回してなじませる
- スポンジの場合
先に指先でファンデーションを広げてからスポンジになじませる
カバー力に優れているリキッドタイプですが、化粧崩れや寄れやすい性質も起こしやすいデメリットがあります。
それを防ぐには上のような方法でファンデーションを手の体温でなじませること。
厚塗りや化粧崩れを防いでキレイな肌を保つのに効果的です。
② 少量ずつ「両頬⇒おでこ⇒鼻筋⇒あご(口周り)」の順序で塗る
出典:youtube.com ※写真はイメージです
顔のパーツごとに少量のファンデーションをのせ、顔の中央から外側へ向かって塗っていきます。
塗る際には肌の負担をかけないためにこすらないことを意識しましょう。
- 手指の場合
頬など広い面は中指・薬指を使って少しずつなじませる。小鼻や口元など細かい部分は指を1本だけ使い、上から押さえるように塗る
- スポンジの場合
スポンジの広い面を使って厚さが均一になるように一気になじませる
- ブラシの場合
広い面を使って一気に伸ばし、ブラシの刷毛あとが残らないようになじませる。どうしても残ってしまう場合はスポンジで軽く押さえてなじませる
塗り方は基本的にクリームタイプの方法と同じです。
ですが手指、パフやスポンジ、ブラシをそれぞれの部位やカバー具合などに合わせて使い分けるのもよいでしょう。
③ 目の周りはスポンジでなじませる
出典:youtube.com ※写真はイメージです
この手順も基本はクリームタイプの方法と同じです。
④ スポンジでファンデーションと肌との密着度を高める
出典:youtube.com ※写真はイメージです
ファンデーションが塗り終えたら肌をスポンジで押さえ、両者の密着度を高めましょう。
片面のすべてを使い、軽く上から押さえてあげましょう。
このプロセスでメイク崩れを防ぐだけでなく、肌の余分なファンデーションを取ることもできます。
また厚塗りを避けることにもなるので、手間を惜しまないようにしましょう。
⑤ フェイスパウダーで仕上げる
仕上げにはフェイスパウダーを使いましょう。
パウダーを取ったら手の甲などでいったんなじませてから肌につけるのをお忘れなく。
フェイスパウダーをつけることでリキッドファンデーションの油分を抑え、化粧崩れを防ぐこともできます。
ただしつけ過ぎには注意。
リキッドタイプならではのなめらかな肌の質感やつや感をなくしてしまうだけでなく、顔が白く浮いてしまいます。
適量を意識しましょう。
5. その他のファンデーションの塗り方
今まで主なファンデーション3種の塗り方を見てきました。
その他の代表として、「エマルジョンファンデーション」の塗り方をご紹介しましょう。
エマルジョンファンデーションとは
まず、エマルジョンタイプのファンデーションとは「パウダータイプとリキッドタイプの中間」のようなものとお考えいただくとわかりやすいでしょう。
コンパクトに入っていることが多い商品です。
肌につけると液状になり、中の成分が蒸発してパウダー状に変化するという構造が特徴です。
エマルジョンファンデーションの塗り方
① 塗る部分は「厚さ分け」を意識する
エマルジョンタイプを塗る際は、
- しっかり塗る箇所
- ほどほどに塗る箇所
- 薄づきにする箇所
など厚さ分けして塗ることがポイントになります。
これを意識することでメリハリのついた色味になり、立体感のある肌に仕上げることができます。
② 部分ごとの境目ははっきりさせないでぼかして塗る
エマルジョンタイプも基本的な塗り方は、顔の真ん中から外側へ向かってやさしく塗ることです。
なお、
- 「しっかり塗る」のは肌悩みのある部分
- 「ほどほどに塗る」のはフェイスラインよりひと回り内側の部分
- 「薄づきにする」のはフェイスラインと首筋近く
と、それぞれ部分ごとに立体感を出すのがエマルジョンタイプを使う場合のポイントです。
とはいえ、「部分ごとの境をはっきりさせないでぼかすこと」が重要。
③ 細かい部位はスポンジ(パフ)に残ったもので押さえる
小鼻やまぶた、口元などの細かい部分を塗る時はあらたにつけ足さないでOK。
厚塗りや色ムラを避けるためにも、スポンジやパフについた残りで塗るにとどめます。
④ 必要に応じてフェイスパウダーをつけて仕上げる
肌にのせるとリキッドからパウダータイプに変化するのが特徴のエマルジョンファンデーション。
キレイな状態をできるだけ長くキープしたい場合など、仕上げのフェイスパウダーは必要に応じてつければよいでしょう。
また、商品によってフェイスパウダーの機能をはたすエマルジョンタイプもあるので、使う前に説明書きを確認するのを忘れないようにしましょう。
6. まとめ
ファンデーションの塗り方について、種類別に4つご紹介しました。
その仕上がりを美しくするためには、以下の点を意識するとよいでしょう。
- 自分の肌質を正しく把握する
- ファンデーションは自分の肌に合ったものを選ぶ
- 自分にとって扱いやすい道具を使う
- 厚塗りやムラを避けるため少しずつ丁寧につけていく
- メイク崩れを防ぐために仕上げをおこたらない
これらのポイントをしっかり意識して、自分の仕上げたいイメージどおりの肌を演出しましょう。