ひまし油の効果とスキンケアの方法

ここ数年、オイルを使った美容法が人気を集めています。

ホホバオイル・アルガンオイル・ココナッツオイル・オリーブオイル・椿油などなど。

顔、体、爪、髪の毛のケアまで幅広く活用できることもオイル美容の魅力ですね。

数多くのオイルがありますが、今回は美容面と健康面に対して多くの効能をもつ万能オイルを1つご紹介していきたいと思います。

そのオイルは「ひまし油」です。

ひまし油はまだまだ知名度は低いかもしれませんが、とても魅力的なオイルのひとつです。

お肌への効果や使い方などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

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1. ひまし油とは

ひまし油は、カスターオイル(キャスターオイル)とも呼ばれ、トウゴマという植物の種子から抽出された植物油です。

粘性が高く、独特のやや強い香りがあります。

ひまし油の約90%が「リシノール酸」で構成されていて、ひまし油の様々な効果・効能はこのリシノール酸によるものだと考えられています。

ひまし油の特徴成分であるリシノール酸には、鎮痛作用抗炎症作用があることが認められていて、古くは世界三大美女のひとりであるクレオパトラも、その美しい目を保つために点眼していたと言われています。

また、ひまし油は「キリストの御手」「天人の手」の別名をもつほど様々な薬効やヒーリング効果があるとされ、インドの伝統医療であるアーユルヴェーダでもよく使われているオイルです。

ひまし油には、腸を刺激し緩やかに排便を促す作用(緩下作用)もあるため、日本でも下剤として販売されているほか、エンジンオイル・プラスチック・ナイロン・塗料など工業製品の原料としても昔から使われています。

「工業製品の原料になるオイルを美容に使うの?」

と思う方もいるかもしれませんが、ひまし油は石鹸や化粧品・医薬品にも使われていて、実は私たちの身近なところで活用されているオイルです。

では、ひまし油をスキンケアに使うことで得られる嬉しい効果についてみていきましょう。

2. スキンケアにおけるひまし油の効果

① 肌の新陳代謝を高める

ひまし油には、血行とリンパの流れを良くする働きがあります。

老廃物の排出を促し、お肌の生まれ変わりを助けてくれます。

② アンチエイジング

保湿力と抗酸化力に優れたひまし油はエイジングケアにも効果的です。

③ ニキビの改善

ひまし油には抗炎症作用があるため、ニキビの炎症を抑えて赤みを目立たなくしてくれます。

さらに抗菌作用もあるため、アクネ菌の増殖を抑えニキビの悪化を防ぎます。

④ シミや色素沈着の改善

新陳代謝を高めメラニン色素の排出を促すため、シミや色素沈着を改善する効果が期待できます。

⑤ ニキビ跡、傷跡の改善

ひまし油には瘢痕(はんこん)形成作用という傷跡を消す作用があります。

ニキビ跡や傷、やけど等で傷ついた皮膚を修復する働きがあります。

⑥ 肌の乾燥や肌荒れの改善

ひまし油には高い保湿力と炎症を抑える働きがあるため、肌の乾燥や肌荒れ・手荒れなどの改善にも効果的です。

ひまし油は、美肌やアンチエイジング・肌トラブルの改善と多くの効果が期待できる非常に魅力的なオイルです。

スキンケアだけではなく、マッサージや湿布法、点眼など多様な使用方法でその効果を体感できる万能オイルなため、じわじわと人気が出てきています。

ここからは、簡単に取り入れられるひまし油を使ったスキンケア方法をご紹介していきましょう。

3. ひまし油を使ったスキンケアの方法

ひまし油も他の美容オイルと同じように、ブースター代わりや保湿オイルとしても使用できます。

もっとひまし油を活用したい!という方は、今からご紹介する方法もぜひ試してみてください。

※敏感肌の方やアレルギーが心配な方は、必ずパッチテストを行ってから使用してください

① クレンジング

通常のメイクであれば、ひまし油で落とせます。

市販のクレンジング剤では肌が乾燥したり、界面活性剤や添加物などが気になる方におススメです。

まずは、クレンジングに使用するオイルを作っていきます。

ひまし油はハチミツのような粘りがあって伸びが悪いため、他のオイルとブレンドしていくと使いやすくなります。

<用意するもの>
  • ひまし油
  • ブレンドする他のオイル
  • ブレンド用のボトル(1回分が作れる大きさのボトルでOKです)

ブレンドするオイルは、全ての肌タイプに合い保湿効果が高く、入手もしやすいホホバオイルがおススメです。

その他、スウィートアーモンドオイル、グレープシードオイル、エクストラバージンオリーブオイル(ニキビ肌以外)などでも大丈夫です。

オイルのブレンド方法

ブレンドはなるべく使う分だけ作るようにしましょう。

自分に合ったオイルの割合を試しながら見つけることができ、オイルの酸化を最小限におさえることに繋がります。

普通肌の方は、ひまし油と他のオイルを1:1
乾燥肌の方は、ひまし油と他のオイルを1:2
脂性肌の方は、ひまし油と他のオイルを2:1

の割合を目安にしてブレンド用ボトルに入れてよく混ぜ合わせます。

ひまし油は洗浄力が高いので、肌が乾燥するようなら他のオイルの割合を増やし、使い心地や肌の調子に合わせて自分の好みのブレンドを色々と試してみましょう。

クレンジングのやり方

① ブレンドしたオイルを適量のせて馴染ませる


※写真はイメージです

通常のオイルクレンジングと同じように、ブレンドしたオイルを乾いた肌に適量のせて、軽くマッサージするように馴染ませます。

※ポイントメイクは専用のリムーバーでオフしておきましょう。

② スチームを当てる

熱いお湯で絞ったタオルを顔にのせて10~15秒くらいスチームを当てていきます。

スチーム効果で毛穴が開き、汚れが落ちやすくなります。

タオルの温度が下がったらそのタオルで顔のオイルを拭き取っていきます。

③ ②の工程を3~4回繰り返す

タオルをすすぎ②の工程を3~4回繰り返し、全体的にオイルが拭き取れたと感じたら終了です。

クレンジング後の洗顔は必要ありませんが、さっぱりさせたい方は洗顔を入れてください。

オイルのベタつきが不安に感じるかもしれませんが、思ったよりもすっきりした仕上がりになります。

しっとり感があるため、その後のスキンケアが必要ないと感じる方も多いくらいです。

乾燥が気になる方は通常のスキンケアやブレンドして残ったオイルを乾燥の気になる部分に薄くつけてもOKです。

② オイルパック

保湿効果やシミ・くすみ・むくみ対策にも効果的です。

やり方は、洗顔後の肌にひまし油を適量つけ、蒸しタオルで顔全体を覆い5~10分ほど放置するだけです。

洗い流す必要はありません。

入浴中に行うと全身の血行が良くなり、デトックス効果も期待できます。

③ ニキビやシミへのスポット使い

ひまし油は粘性が高いため、顔全体に付けるとベタつきが気になるという方には、肌トラブルの気になる部分にだけ付けていくスポット使いがおススメです。

ひまし油には抗炎症・抗菌・瘢痕形成作用などの効能があるため、ニキビやニキビ跡・シミ・傷跡などの改善を促してくれます。

④ リップケア

ひまし油を1~2滴、唇に塗るとリップクリーム代わりになります。

唇の乾燥や荒れを防ぎ、しっとりとした血色の良い唇にしてくれます。

※ひまし油が配合されたリップクリームや口紅で荒れたりアレルギーが出た経験のある方は控えてください。

⑤ まつ毛ケア

ひまし油には、毛の成長を助けるビタミンやたんぱく質・脂肪酸などが含まれているため、まつ育にも効果的です。

寝る前に、ひまし油を浸した綿棒でまつ毛に塗るだけです。

まゆ毛にボリュームが欲しい方も同じ要領で使えます。

4. ひまし油の選び方

スキンケアでひまし油を使用する際は、次のポイントをチェックして選びましょう。

① コールドプレス法(低温圧搾法)

コールドプレス法とは、植物から油を抽出する方法のひとつで、低温でじっくり時間をかけて成分を抽出していく方法です。

コールドプレス法のメリットは、熱による成分の変質がないことです。

抽出法は他にも、高温圧搾法やヘキサンという化学薬品を使って溶剤抽出する方法もありますが、熱による成分の変質や製品に化学薬品が残っている可能性もあるためコールドプレスで抽出されたひまし油を選びましょう。

② 加香されていないもの

ひまし油は薬局でも購入できますが、主に下剤として「加香ヒマシ油」の名前で販売されています。

加香ヒマシ油は、ひまし油にオレンジやハッカのオイルを加え服用しやすいようにした医薬品です。

スキンケアには、加香されていない純粋なひまし油を使いましょう。

ひまし油はネットでも購入できますし、実際に手に取って試してみたい方はアロマショップの生活の木でも販売しています。

購入したひまし油は、直射日光をさけ高温多湿にならない場所で保管してください。

ひまし油は酸化しにくいオイルなので開封後~1年くらいは持ちますが、なるべく早めに使い切りましょう。

開封時と比べて、臭いや色が変わったと感じた時は使用しないでください。

5. まとめ

ひまし油の効果や使い方をスキンケア中心にみてきましたが、いかがでしたか?

ボディケアやヘアケアにも使えるので、ひまし油1本で全身のケアができてしまいます。

たくさんの効果・効能をもつ、まさに万能オイルですね。

魅力たっぷりのひまし油をぜひスキンケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

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