「どうしても肌の見た目が気になって抜いてしまう」
「気になっていた大きな角栓が洗顔と一緒に自然に取れる」
といった理由でできてしまう、角栓が抜けた後の大きな穴。
毛穴に詰まっていたものが取れたのでキレイになったと簡単に喜んではいけません。
この大きく開いた毛穴はきちんと元に戻るのでしょうか?
この記事では、角栓を抜いた後にできた穴のケア方法などをご紹介します。
1. 角栓を抜いた後にできる穴は治らない?
肌が汚く見えるから角栓を抜いたら大きく穴ができてしまった!
そんな時は「毛穴の大きさは元通りになってくれるの?」 と心配になりますよね。
ここでは、「角栓は自分で抜いてもよいものなのか」「角栓が取れた後に穴ができる原因」について見ていきましょう。
① 角栓を自分で抜いてもいいの?
まず「角栓」とは、皮脂と古くなった角質が混ざり合ってできたものです。
角栓を肌の脂分が固まってできたものと考えている人がいるようですが、これは誤りです。
皮脂も混ざっているものですが厳密にはその割合は少なく、角栓の成分のほとんどは要らなくなった角質細胞のケラチンタンパク質でできているのです。
通常では、角栓は皮膚のターンオーバーと一緒に自然に排出されるものです。
角栓が肌から顔をのぞかせると見た目がよろしくないために、気になって自分で抜いたり押し出したりする人は少なくないはず。
ですが角栓をムリに抜いてしまうと、皮膚が敏感に反応して新しい角質や皮脂を過剰に生じさせてしまいます。
そのため意図的に抜いた後には、それまでより大きな角栓ができあがってしまうのです。
そして、より大きくなってしまった角栓をまた自分で取りのぞいてしまうと、さらに皮膚が角質や皮脂を余計に作りだすことになります。
この悪循環の結果、角栓がどんどん大きくなって毛穴全体をふさぐようになり、自然なターンオーバーでは落ちなくなってしまうのです。
気になってしまうのはしかたないことですが、自然に角栓が取れる前に抜いてしまうことは避けたほうが無難でしょう。
② 角栓を抜いてぽっかり大きく開いた毛穴、でもきちんと戻る
「洗顔中やクレンジングの最中に普段から気になっていた大きな角栓が取れたと思ったら、毛穴がぽっかりと開いたままで閉じてくれない…」
という経験をした人は少なくないでしょう。
しかも、
- メイクで隠すにも開いた穴が大きすぎて隠しきれない
- メイクを落とした肌にできたぽっかり毛穴にファンデーションが落ち込んでしまった
- 汚れが溜まったようになってクレンジングしても落とせていない
- 穴が開いたままで元に戻らなかったらどうなるの?
と慌ててしまったりしますよね。
ですが、穴が開いた部分に落ち込んだ汚れを落とすために何度も洗ったり、メイクを厚く重ねて隠そうとしたりするのは最悪です。
その大きく開いた穴を、「本物の開いた毛穴」にしてしまうことになるからです。
角栓を抜いたり洗顔中など自然に取れたりして大きく開いた毛穴は、一過性のもの。
毛穴全体に詰まった角栓によって、周りの角質細胞が脇へ押しやられていただけなのです。
そしてその角栓が太かった・規模の大きいものだったということです。
数日から一週間もすれば、「少し目立つかな?」 というくらいの大きさの毛穴に変わっています。
2週間から半月くらいたった頃には、皮膚が回復して本来の位置に細胞が戻るので、周りの毛穴と変わらない規模になっています。
2. 角栓を抜いた後にできた穴のケア方法とポイント
小鼻などの角栓が取れた後に大きく穴が空いてしまった時、どのようなケアをしていますか?
中には何をしてよいかわからないのでそのままにしている、という人も少なくないでしょう。
角栓を抜いた後は、それが詰まっていた毛穴がぽっかりと空いた状態になります。
これは毛穴の広がりが大きくなっている状態なのですが、気になるからと頻繁に触ったりして刺激を与えると、炎症を起こしたり本物の毛穴になってしまったりする場合もあります。
そのため、角栓を除いた後のケアには、
- 角栓を抜いた後にできた穴をさらに広げるような市販されている毛穴専用ケア用品は一切使わないこと
- 基本はなにもしないで、正しい洗顔をおこなうこと
がポイントになります。
具体的なケア方法やポイントをみていきましょう。
① 洗顔料は使っても最低限にとどめる・夜だけ使うようにする
角栓を抜いたら穴になってしまった箇所は、基本的に洗顔料を使わずに洗いましょう。
使ったとしても、ごく少量をしっかりぬるま湯で泡立ててからこすらずに肌にのせて洗い流すことにとどめましょう。
また、夜だけ使うようにするとよいでしょう。
洗顔料を多く使って洗うと肌に必要な皮脂も一緒に落とされてしまいます。
すると肌を保護しようと大きく開いた毛穴から皮脂がさらに分泌されるようになり、黒ずみの原因につながってしまうことにもなります。
毛穴に溜まった汚れが見えたとしても、神経質にならないことです。
自然にいつかは落ちていきますから、何度も洗顔をしたりクレンジングをくり返したりなどの過度の洗浄は避けましょう。
② ぬるま湯より冷たく感じる温度ですすぐ
洗顔する際には、すすぐ水温に気をつけましょう。
35~38度が肌に負担のかからない「適温」といわれていますが、毛穴が大きく空いている状態ではそれでも刺激になる場合もあります。
洗顔の目的は「肌や毛穴にこれ以上余計な汚れを溜めないため」なので、その汚れを落とす前に毛穴を締めてしまう冷水ではいけません。
いうまでもないですが、熱いお湯での洗顔は肌や毛穴の乾燥を招くので絶対に避けましょう。
ぬるま湯より冷たく感じる水温で洗顔して、毛穴への負担を減らすようにしましょう。
③ 洗顔後は過剰な保湿をしない
毛穴の開きが気になるあまり、それを必死にケアしようと「化粧水をたっぷりつけて乳液をつければ毛穴が締まる」と思っていたりしませんか?
とくに「化粧水」をたっぷり毛穴に含ませれば引き締められるだろうと大量に使ってしまう。
これは完全にやってはいけない間違ったケアです。
勘違いしてしまっている人も多いのですが、化粧水は大量につけるほど肌を疲れさせてしまうものなのです。
角栓ができるというのは、そもそも肌や毛穴が健康ではない状態です。
つまり、肌が弱っている状態ともいえるわけですね。
そして、肌の状態が原因で毛穴全体をふさぐような規模の大きな角栓ができてしまう。
その角栓を抜いてしまった後に肌に穴が空いている状態を「良好」といえるでしょうか?
過剰な保湿は肌をさらに弱めることになるだけでなく、毛穴がいつの間にかさらに開いていることにもなりかねません。
絶対に避けるようにしましょう。
④ 開いた毛穴を触らない
これまで見てきて角栓を抜いた後にできた大きな「穴そのもの」は、
「放置しておく」
のが最良の方法というのがおわかりいただけたでしょうか?
正しいスキンケア(とくに洗顔)をして時間の経過に任せておけば、自然と元に戻っているのです。
そのため、毛穴に落ち込んだ汚れをムリヤリ落とそうとしたり、気になるからと手で触ったり爪で刺激を与えたりするのはいけません。
頻繁に触っている自覚があるなら、意識してやめるようにしましょう。
極力開いた穴には触らず、ターンオーバーに任せるイメージで自然なケアをしてあげてくださいね。
3. まとめ
本来なら毛穴に角栓をつくらない肌づくりをしたり、角栓のできない健康な肌の状態をキープしたりすることが望ましいですが、角栓ができてしまったら気にし過ぎないのも大切なことです。
それは偶然取れてしまったり、引き抜いてしまったりした後にできた穴も同じこと。
基本的なケアは「毛穴そのものにはなにもしないこと」です。
肌や毛穴に負担をかけない正しい洗顔をおこなえば十分。
くれぐれも過剰なケアで刺激や負担を与えないようにしましょう。
時間はかかってしまいますが、毛穴の回復力を後押しするように気長に見守ってあげてくださいね。