暑くなると一段と気になるのが毛穴の開きです。
毛穴の開きが気になっている方が、一度は試してみたいと思うのが「冷やして毛穴を閉める」という方法だと思います。
海外セレブや芸能人も冷やす美容法を取り入れているという情報も多く見聞きしますが、
「毛穴は冷やすと閉まるの?」
「本当に毛穴が小さくなるの?」
「冷やすと肌に悪いんじゃない?」
など実際の効果ややり方が分からなくて、試すことができない方も多いのではないでしょうか?
この記事ではそんな疑問を解消できるように、肌を冷やす効果や毛穴の冷やし方についてご紹介していきます。
肌を冷やす効果や注意点を正しく理解して、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
1. 肌を冷やす効果とは?
「暑いと毛穴が広がる」と感じたことがある方も多いと思います。
実は、毛穴には閉じたり開いたりすることによって体温を調節する働きがあります。
この毛穴の開閉は、毛穴に付着している立毛筋という筋肉が関係しています。
立毛筋は字からも分かるように「毛を立たせる筋肉」です。
出典:asahi.com
私たちは寒さを感じると交感神経が刺激され、立毛筋を収縮させることで毛を立たせて毛穴を閉じて体温を外に逃がさないようにします。
分かりやすい状況が、強い寒さを感じた時におこる鳥肌です。
逆に、運動や入浴、外気温などによって体温が高くなると体内の熱を放出しようと毛穴が開きます。
さらに気温の上昇とともに皮脂の分泌も活発になり、よけいに毛穴の開きが目立ちやすくなるので「暑いと毛穴が広がる」という感覚は気のせいではないんです。
そこで、体温や外気温によって開閉する毛穴の特性を利用した美容法のひとつが、肌を冷やして毛穴を閉める方法です。
では、肌を冷やすとどのような美容効果があるのでしょうか?
① 毛穴を引きしめる
肌を冷やすことで立毛筋が収縮し毛穴をキュッと引きしめる効果があります。
顔は体の毛に比べると細く短い上、もともと血行が良く寒さに強い部位なので立毛筋が退化していると言われています。
そのため、実際は顔に鳥肌が立っていてもほとんど目立たない状態です。
● 頭に入れておきたいポイント
- 引きしめの効果は一時的で持続性はありません。
- あくまで毛穴の出口部分を閉める効果で、毛穴自体を小さくすることはできません。
② 血行を良くする
冷やして下がった皮膚温度を元に戻そうとして血液が集まるため、血行促進の効果があります。
実際におこなってみると冷やした部分がポカポカしてくるのを感じる事ができると思います。
血行が良くなることで、くすみやクマの改善、お肌の新陳代謝を高めてターンオーバーを促す効果が期待できます。
● 頭に入れておきたいポイント
- 氷を長時間当てるなどの冷やし過ぎは、血行不良や凍傷をおこす恐れがあるため避けましょう。
- 血行促進を目的で行う場合は「蒸しタオル→冷タオル」や「ぬるま湯→冷水」のように「温める→冷やす」を何度か繰り返すとより効果的です。
③ 肌の乾燥を防ぐ
皮膚温度が高いと、その温度によって肌の水分が蒸発して乾燥しやすくなります。
入浴や運動後、夏場など特に多く汗をかいている時は、体温も皮膚温度も高くなっている状態です。
肌を冷やすことで(汗をかいている場合は汗を拭き取ってから)肌の水分蒸発を抑えることができます。
● 頭に入れおきたいポイント
- 肌を冷やすと「肌の水分蒸発を防いで乾燥を防ぐ」効果はありますが、「保湿」効果があるわけではありません。
肌を冷やした後は、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
保湿ケアはこちらの記事をご覧ください。
④ メイクのノリや持ちを良くする
スキンケアの後、メイクを始める直前に肌を冷やすと毛穴が閉まりメイクのノリが良くなります。
メイク中の汗や皮脂の分泌が抑えられるため、ベースメイクが肌にフィットしやすくメイクが崩れにくくなります。
朝お風呂に入った後にメイクをする方や夏場のメイク崩れ防止にオススメです。
2. 肌を冷やして毛穴を引きしめる方法
① 化粧水をコットンでパッティングする
コットンでパッティングしながら化粧水を付けることで、皮膚温度を下げながら水分の補給もできます。
手でパッティングをするよりも体温が伝わりにくいので、肌を冷やして毛穴を引きしめたい時はコットンがオススメです。
使用する化粧水は常温のもので大丈夫です。
冷蔵庫で冷やした化粧水なら、より早く皮膚温度を下げることができます。
化粧品の保管は商品に記載されている方法で行うのが基本です。
商品によっては冷蔵庫で保管すると、使用時の出し入れでの温度差で変質することがあるので気を付けましょう。
「冷蔵庫での保管は品質が心配だけど、夏は冷たい化粧水でパッティングしたい!」という時は、やや手間はかかりますが化粧水をしみ込ませたコットンを何枚かラップに包んで冷蔵庫で冷やしておきましょう。
使用する少し前に作っておけば十分ひんやり感を味わえます。
● コットンの正しい持ち方
- 顔全体を行う時 → コットンを中指と薬指の2本にのせて持ちます。
- 小鼻など細かい部分を行う時 → コットンを中指にのせて持ちます。
肌に当たる面が広い方がムラなく効率よく化粧水を付けることができます。
人差し指は力が入りやすいので、中指と薬指をメインで使うようにすると良いでしょう。
● 化粧水の使用量
肌にあたる面全体に、しっかり化粧水が含まれる量が目安です。
化粧水が多すぎるとペチャペチャと音が出て肌当たり硬くなります。
逆に化粧水が少なすぎるとコットンが毛羽立ち肌への刺激となるので、多すぎず少なすぎずの量で調節してみましょう。
途中でコットンが乾かないように化粧水を足しながら行ってください。
● パッティングのやり方
パッティングは強く叩いたり擦ったりせずに、優しくなで押さえるように行います。
頬や額などの広い面からスタートし、小鼻や目元など細かい部分にもしっかり化粧水を付けていきます。
動かし方の基本は「下から上へ」「内から外へ」です。
肌がひんやりしたら、皮膚温度も下がり水分補給もOKのサインです。
パッティング後に赤みが出る場合は力が入りすぎている場合が多いので、叩き込むというよりも押さえるイメージでやってみてください。
● パッティングはどんな時に行うと良い?
・普段のスキンケアとして
普段のスキンケアとして毎日行ってもOKです。
パッティングはゆっくり皮膚温度を下げていくので、忙しくてスキンケアに時間が取れない時などは焦って力が入りやすくなりがちなので十分注意しましょう。
また、毎日のケアに取り入れるならコットンの素材や肌触りなど肌に合うコットンを使用すると良いでしょう。
・入浴後やフェイスマッサージのあとに
血行が良くなり皮膚温度が高まっているので毛穴が開きやすくなっています。
毛穴の引きしめの他に、ほてりやマッサージで与えた刺激を鎮静させる効果も得られます。
鎮静目的なら、あらかじめ作って冷やしておいたコットンでローションパックをしていくのも効果的です。
② 保冷剤で冷やす
手早くしっかり冷やしたい時には保冷剤を使うと便利です。
ケーキを買った時などに入れてもらえる保冷剤で大丈夫です。
ただ、冷やしすぎには注意が必要です。
急激な温度変化が肌への刺激となり赤ら顔や蕁麻疹が出る恐れもあります。
また前述したように血行不良や凍傷の心配もあるので十分に気を付けなくてはいけません。
そこで、使用する保冷剤は冷蔵庫で冷やしたものを使います。
冷凍庫で凍らせたものだと、冷やしすぎるリスクが高くなるのと硬くて肌に当てにくいからです。
● 保冷剤の当て方
1. 保冷剤に薄手のガーゼかティシュを巻きます。
何重にも巻いてしまうと冷たさが伝わらなくなるので、ひと巻きくらいが調度良いです。
2. 1か所に3~5秒程度を目安に当て、少しずつずらしながら顔全体もしくは毛穴の気になる部分に当てていきます。
ひんやりと心地よいと思える程度で行いましょう。
途中で保冷剤がぬるくなった場合は冷えているものと取り変えてください。
3. 肌がひんやりしたら終了です。
● 保冷剤での冷却はどんな時に行うと良い?
・スチーマーや蒸しタオルを使用したあとに
毛穴の汚れやつまりを取るのにスチーマーや蒸しタオルを使ってディープクレンジングをする方も多いと思います。
キレイになった毛穴を仕上げにキュッと引きしめ、その後はしっかり保湿ケアをしていきましょう。
毛穴を閉めると化粧水が肌に吸収されないのでは?と思う方もいるかもしれません。
たしかに毛穴も肌に付けた物質の吸収ルートのひとつです。
ただ、もともと毛穴を含め肌は水も油も通さないような構造になっています。
さらに毛穴内部には皮脂があるので、毛穴から化粧水が吸収されることはほとんどありません。
そのため、毛穴が開いていても閉じていても化粧水の吸収率に差はないのでご安心くださいね。
・メイクの前に
忙しい朝でも手早く冷やせるので、ほんのひと手間でメイクのノリも持ちも変わります。
崩れやすいTゾーンだけしっかり冷やすなど、部分使いもしやすいのでオススメです。
3. まとめ
肌を冷やす効果や簡単なやり方をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
肌を冷やして毛穴を引きしめる効果は一時的なものではありますが、その効果を理解して上手に取り入れることでスキンケアやメイクの仕上がりがぐっと良くなります。
ただ、気を付けなければいけない点もあるので、そこだけは注意して行いましょう。
暑さが続く今の時期には特にぴったりなスキンケア方法ですので、ぜひ一度試してみてください!