「太ももやおしり、二の腕にできたセルライトが気になる…」と悩む方は多いのではないでしょうか。
だからといって、エステに行ってセルライト除去の施術を受けようと思っても結構なお金がかかります。
しかし、実は自宅でもできるセルライト除去の方法があるのです。
やり方も難しくなく、しかもお金もほとんどかけずに行うことができます。
明日からでも実践できますので、ぜひ参考にしてください。
1. セルライトとは?
そもそもセルライトは、私たちの身体の中にある「脂肪」と一体何が違うのでしょうか。
セルライトができるメカニズム
まずは、セルライトがどうやって生まれるのか。そのメカニズムについてです。
セルライトが生まれるメカニズムを知るためにはまず、「脂肪」と「代謝」について知らなければなりません。
私たちの身体には「脂肪細胞」という小さな細胞が点在しています。
この脂肪細胞がたくさん集まると、私たちが普段触っているいわゆる「脂肪」になります。
脂肪と聞くと余計なものだとイメージしがちですが、実は私たちの身体にとって大切な役割を持っています。
それは、私たちが食事などで取り入れたエネルギーを一時的に蓄えておくというものです。
脂肪細胞一つ一つがエネルギーを蓄えたり放出したりするわけですが、そのときキレイに0から100へとエネルギーを出し入れすることはできません。
どうしてもゴミのようなものが少し残ってしまいます。
その残ったゴミは老廃物としてリンパ管に排出されます。
このようにエネルギーを蓄え、放出し、老廃物をリンパ管に排出する働きを「代謝」と呼びます。
代謝がうまくいかなくなると、老廃物をリンパ管にスムーズに排出できなくなってしまいます。
そうすると脂肪細胞の中にどんどん老廃物が溜まっていき、脂肪細胞が肥大化していきます。
肥大化した脂肪細胞は近くにある脂肪細胞やコラーゲン繊維とも結合を繰り返してどんどん固く大きくなっていきます。
出典:theclinic.jp
そうしてできあがるのが、セルライトというわけです。
セルライトの特徴
セルライトは脂肪細胞が基になってできるので、一般的に筋肉よりも脂肪の多い女性に多く見られます。
特に、お尻や太もも・二の腕などの脂肪の多い部位に特にできやすいです。
また、肥満体型の人にできやすいのは言うまでもありませんが、痩せている人であってもお尻や太ももにはある程度の脂肪がありますのでセルライトができる可能性があります。
そしてセルライトの厄介なところは、食事制限など普通の脂肪を落とすだけのダイエットでは解消が難しいという点です。
セルライトは普通の脂肪と違い、固く分解されづらいのが特徴なのです。
2. セルライトができる原因
それでは、セルライトができる原因を見ていきましょう。
① 血行不良による代謝不足
セルライトの一番の原因は、代謝不足によるものです。
代謝には酸素が必要なので血行が悪くなると脂肪細胞に酸素が行き渡りにくくなり、代謝が悪くなります。
本来リンパに排出されるべき老廃物が溜まっていき、セルライトを生み出す原因になってしまいます。
血行不良は特に女性の場合、身体の冷えやむくみが原因であることが多いです。
身体が冷えると血行が悪くなります。末端冷え性などがあるとリンパの流れも末梢から次第に悪くなり、老廃物が溜まっていきます。
むくみも血管やリンパの通り道を圧迫して老廃物の流れを滞らせる原因になります。
また、ストレスが溜まってくると血管を収縮させるアドレナリンなどのホルモンの分泌が増え血行が悪くなります。
喫煙も血行を悪くする原因になりますので控えましょう。
② 運動不足
運動不足は脂肪を溜め込む原因です。
さきほど紹介した通りセルライトの基になるのは脂肪細胞です。
運動をしないでいると余分な脂肪細胞がどんどん身体に溜まっていき、セルライトが生まれる原因になってしまいます。
筋肉をほどよく使用して、ある程度の筋肉を維持しておく必要があります。
③ 老化
セルライトは老化現象の一つとも言えます。
加齢と共に代謝は落ち、肌はたるんでいきます。
たるんだ肌はむくみと同じように血流やリンパの流れを妨害しますので、老廃物が身体からうまく排出されなくなってしまいます。
3. 自宅でできるセルライトを除去する方法
1. マッサージ
マッサージは血行を良くしてリンパの流れを整えることで老廃物の排出を促すので、セルライト除去に効果的だと言われています。
また、固くなっているセルライトそのものを揉みほぐしてあげることも非常に効果的です。
マッサージは身体が温まっているときにするとさらに効果が高まりますので、ストレッチなどの軽い運動や入浴の後に行うのがオススメです。
また、摩擦が強いと肌を傷めてしまいますので、マッサージの際にはマッサージオイルやボディクリームを塗りながら行いましょう。
それでは、ここからは部位別の効果的なマッサージの方法をご紹介します。
紹介するマッサージ全般に言えることですが、リンパは皮膚の下2~3mmの深さに流れているのでそれほど強く押さずとも効果があります。
強く押すと、逆にリンパ管を傷つけてしまうおそれもあるので、マッサージは優しく行いましょう。
脚のマッサージ
太もものセルライトが気になる!という方も多いのではないでしょうか。
マッサージがセルライト除去に良いと知っている方も多いとは思いますが、太ももが気になるからと太ももだけを一生懸命マッサージしてはいませんか?
実は、太ももだけをマッサージしていてもあまりセルライト除去の効果はありません。
セルライトができるということは、リンパの流れが滞っているということに他なりません。
リンパは全身を流れているので、その途中にある太ももだけをいくらマッサージしてもリンパの流れはなかなか改善されないのです。
リンパの流れに沿って順にマッサージをしてあげることで滞っていた流れが改善され、それがセルライトの除去に繋がっていきます。
それではここから、具体的な脚のマッサージの方法を紹介します。
① 足裏からマッサージを始める
リンパは末梢から中枢へ向かって流れているので、マッサージは足の先から順にしていきます。
まずは、指先を痛気持ちいいくらいの強さで数回押します。
続いて土踏まずの辺りを親指でぐりぐり押していきます。
徐々に力を入れて、足裏を柔らかくほぐすようなイメージでマッサージしていきましょう。
② 足首からふくらはぎにかけてのマッサージ
徐々に、身体の中心へと移っていきます。
次は、足首からふくらはぎにかけてのマッサージです。
ふくらはぎから揉みたくなるとは思いますが、まずはすね側から揉むのが正解です。
人差し指・中指・薬指の三本で円を描くように押しながら、足の甲からすねを渡るようにして膝に向かってマッサージしていきます。
その後、ふくらはぎ側を足首から膝に向かって手の平全体で握るようにマッサージしていきます。
これを左右とも数回繰り返します。
③ 膝の裏を優しくほぐす
これまで足先からマッサージしてきたリンパの流れは膝の裏にあるリンパ節に集まります。
膝の裏の中心辺りの柔らかい部分を優しくほぐすように揉んで、リンパ節に溜まった老廃物を流していきます。
④ 太もものマッサージ
ここまできて、ようやく太もものマッサージに移ります。
太ももの下から上に向かって両手でしっかり揉んでいきます。
気になる部分だけ重点的にやるのではなく、太ももを全体的に満遍なく揉むのが大切です。
マッサージはあくまでもリンパの流れを整えるのが目的だということを忘れないようにしましょう。
左右とも数回繰り返します。
⑤ 最後にもう一度足先から太ももにかけてマッサージ
太もものマッサージまで終わったら、仕上げにまた足先から上に向かって拳を押し当てて擦り上げるようにして老廃物を流していきます。
マッサージは一日にしてならずです。
毎日コツコツ続けることでリンパの流れが良くなっていき、セルライトの解消に効果が出てきます。
二の腕のマッサージ
女性の二の腕は男性に比べて脂肪が付きやすく、筋肉が付きづらい部分です。
そのため、二の腕は太ももやおしりに次いでセルライトもできやすい部分だと言えます。
二の腕のマッサージのポイントも太ももと同じように末梢から順にマッサージしていくことです。
① 手首から肘にかけてマッサージする
手のひらを上に向けて、反対の手の親指で手首の真ん中あたりを押し込みます。
そこから肘にかけて順に押し進めていきます。
腕の内側には神経が浅いところを通っているので、あまり強く押しすぎないようにしましょう。
手が痺れるような感じがしたり痛みを感じたりする場合は力の入れすぎです。
② 肘からワキの下にかけてのマッサージ
肘の内側からワキの下まで親指を使って円を描くようにマッサージしていきます。
リンパを流しているイメージを持ちながらじっくり繰り返しましょう。
数回繰り返した後、ワキの下のリンパ節に溜まった老廃物を流すようにワキの下を重点的に押します。
お腹のマッサージ
① へその周りのマッサージ
へその周りに円を描くように内側から外側に向かってマッサージしていきます。
あまり強く押すと内臓に良くないので、加減して押しましょう。
お腹が温かくなるような感覚になってきたら、うまくできている証拠です。
② お腹をつまむ
セルライトをつぶす気持ちで全体的にお腹をつまんでいきます。
軽く叩くのも効果的です。
2. セルライトローラー
セルライトローラーとは、持ち手部分と突起の付いたローラー部分とでできたハンディサイズのマッサージ用品です。
手動でコロコロするお手頃タイプからローラー部分が電動の高級タイプまで、その種類は様々です。
セルライトローラーの魅力は、いつでもどこでも手軽にマッサージできるということです。
自宅でテレビを見ながらや、仕事の空き時間などとにかく暇さえあればセルライト除去の時間にできます。
そんな手軽なセルライトローラーですが、やはり正しく使うことで初めて効果が得られます。
セルライトローラーを使うときの基本として、まずは「ローラーを往復させない」ということを守りましょう。
必ずリンパの流れに沿って、同じ方向にローラーを転がすようにしましょう。
ローラーを往復させてしまうと老廃物の流れも往復し、せっかくの効果が半減してしまいます。
続いて、部位別に使い方を簡単に紹介します。
二の腕
自分の手ではマッサージするのが少し難しい二の腕ですが、セルライトローラーを使用すると無理なくマッサージができます。
二の腕周辺のリンパは肘の内側からワキの下にかけて大きな流れがあります。
リンパの流れに沿って手首から肘へ、そして肘から二の腕の内側へ向かってローラーを転がしていきます。
二の腕はお腹や太ももに比べると脂肪が薄いので、力を入れすぎないように気をつけましょう。
太もも、おしり
下半身のマッサージもセルライトローラーが効果的な部分です。
前述の通り、脚のマッサージは下から順にやる方が良いので、できれば足首の辺りから太ももに向かって転がしていくと良いでしょう。
足首の後ろ、膝裏、鼠径(脚の付け根)にリンパの溜まりやすい部分があるので、そこを意識しながら足先から上にマッサージしていきましょう。
おしりは、肉を持ち上げるように内側から外側に向かって転がします。
おしりのリンパの流れは鼠径に繋がっているので、最後に鼠径も押すようにマッサージしましょう。
3. クリーム
セルライトの除去に効果のある成分が配合された専用のクリームというものもあり、マッサージの際に使用することで相乗効果が見込めます。
脂肪を分解する作用や血行を促進する作用があるカフェインやバニリルブチルといった成分や、脂肪を吸収して体外に排出するのを手伝うユーグレナという成分などが含まれているものが一般的です。
また、コラーゲンやセラミドなどの保湿成分も一緒に配合されているものもあります。
普段の肌ケアとしても使えますのでオススメです。
4. まとめ
自宅でできるセルライト除去の方法についてまとめました。
しかし、できてしまったセルライトを無くすのは大変なことです。
一日二日といった短期間で無くなるものでは決してありませんので、根気強く続けて行きましょう。
また、普段の生活から気をつけてセルライトを作らないように心掛けることもやはり大切です。
マッサージはセルライトの除去だけでなく予防の効果もありますので、まだセルライトに悩まされていないという方も今のうちから積極的にマッサージをして健康な体を維持しましょう。